大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(オ)563 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告人四名の上告理由について。

所論は、原判決は増額家賃の適正額を判断するに当り単に鑑定人Dの鑑定をその

まま採用して専ら客観的取引価格を基礎とするのみで、当事者双方に関する事情、

近隣の家賃等を考慮しなかつたのは借家法七条の解釈を誤つたものであると主張す

る。けれども、原判決が(一)項から(九)項までを附加し訂正の上引用する第一

審判決理由(一)ないし(五)項の事実の認定及び計算は、当事者間に争ない事実・

第一、二審判決挙示の証拠等によりこれを肯認することができる。そして、原判決

が本件家屋の増額家賃の適正額として一ケ月一三、〇〇〇円を算出したのは所論の

如く単に右土地、家屋の取引価格の高騰にのみ基くものではなく、本件家屋及びそ

の敷地の固定資産税標準額、同税額、都市計画税の増額または新設並びに本件土地、

家屋の騰貴率その他前示各項認定の諸事実に基いて算出していること判文上明らか

である。そして挙示の証拠により認定された右諸事実の下では原審が増額後の家賃

金は一ヶ月金一三、〇〇〇円であるとした判断は相当である。それゆえ原判決には

所論の違法はない。その余の論旨は原判決の認定にそわず原審の適法にした証拠の

取捨判断、事実認定を非難するに帰し採用することができない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 河 村 又 介

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裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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